多汗症は何科で治療する?手足・脇・顔・頭まで全身分のおすすめ!

医者に説明をする患者
こちらでは、多汗症の種類について説明したうえで、何科を受診するべきかについても触れていきます。

さらに、多汗症のチェック方法や代表的な治療方法についても一挙ご紹介。ぜひ参考にしてみてください。

多汗症の種類

多汗症
一言で多汗症と言っても様々な症状があり、「全身性多汗症」と「局所性多汗症」2つに分類することができます。

全身性多汗症

多汗症を患う人全体の10%が全身性多汗症となります。言葉通り全身から汗が吹き出るのが特徴です。一部の全身性多汗症患者は家族・親戚にも同症状で悩んでいる人もおり遺伝の影響もあると言われています。

局所性多汗症

局所性多汗症は、手のひらや脇などのように特定の部位から激しい発汗があります。90%の人がこちらの症状だと言われています。

一般的には汗腺が集中している手や足、脇、股間から発汗することが多いようですが、これらの部位以外でも多汗症の症状が出てしまうケースもあります。

手のひらや足の多汗症

手のひらの多汗症は「手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)」、足底の多汗症は「足蹠多汗症(そくせきたかんしょう)」と呼ばれます。

いずれも手足から汗が滴り落ちるほどで、普段の生活に支障をきたすレベルのケースもあります。

脇の多汗症

腋窩多汗症(えきかたかんしょう)と呼ばれます。脇の下から大量の汗が出てしまうため、同時に脇臭にも悩む人が多いです。薬や手術で治療が可能です。

頭部や顔の多汗症

多量の汗が顔や首元に流れてしまうため、人と喋っていると直ぐに多汗症だと見抜かれてしまいます。外に出歩けなくなった、人と接することが怖いなど、心も強く傷つけてしまう場合もあります。

多汗症は何科の病院へ受診するべき?

クリニック
多汗症で病院にかかる場合は、皮膚科を筆頭に、形成外科、美容整形外科、ペインクリニック(麻酔科)などを受診することが一般的です。

いずれの多汗症も迷ったら皮膚科がおすすめ

何科を受診すべきかを悩んだ場合は、全身性多汗症でも局所性多汗症でも、まずは皮膚科を受診しておけば間違いありません。

理由は単純で、皮膚科では発汗を抑制してくれる多汗症の薬を処方してくれるからです。まずはこれで様子を見て、さらに専門的な治療をするかの判断をすることになります。

多汗症専門外来のある病院に行くのもアリ

では、専門的な治療が必要となった場合はどうしたらよいのかというと、多汗症専門外来とよばれる病院へ行ってみるとよいでしょう。

より専門的な多汗症のチェックをしてくれたり、より専門的な治療を受けることができます。
ただし、保険診療対象外となる場合がありますので、費用については確認が必要です。

バセドウ病など他の病気が関連している場合は内科も検討

多汗症は先天的なものもであったり、原因不明の場合もあります。しかし、中にはバセドウ病など別の病気が原因で多汗症の症状がでているケースも。そういった場合の多汗症は、内科も視野に入れるとよいでしょう。

そもそも多汗症は原因は別の病気であり、続発的に発生しているケースも多い症状。その1つがバセドウ病。他にも糖尿病や痛風など、複数の疾患が挙げられます。続発性の多汗症の場合は、内科を受診することで、根本的な改善が見込めるでしょう。

多汗症セルフチェック

セルフチェック
よく「汗かき=多汗症」だと勘違いしてしまう人がいますが、決してそうとは限りません。

多汗症の判断のポイントは、「生活に支障をきたすほど症状が気になるかどうか」であり、症状×重症度で判定します。

以下に多汗症のチェック項目を紹介しますので、気になっている方はぜひ自分で確認してみてください。

多汗症の症状や生活習慣に関するチェック

まずは多汗症の症状のチェックです。

  1. 体臭が気になってしまう
  2. 緊張したとき手や脇から汗がでる
  3. スマホやパソコンが汗で濡れることがある
  4. 暑くないのにも関わらず汗ばむことがある

臭いがきつい、何もしていないのに汗が出るなど、通常の発汗とは違う症状が出ると多汗症の可能性が出てきます。

次に「生活習慣」に関するチェックは以下の通りです。

  1. ストレスを常々感じてる
  2. 適切な睡眠がとれていない(睡眠不足・不規則な睡眠)
  3. 暴飲暴食が多い
  4. タバコ・お酒を嗜んでいる

実は多汗症とは生活習慣と密接に関わっています。
当てはまる項目数が多いほど、多汗症にも繋がってきます。

多汗症の重症度もチェック

重症度は汗に対する自覚症状により判断できます。

  1. まったく気にならない
  2. 気になるけど我慢はできる(たまに我慢ができない)
  3. かなり気になるけどギリギリ耐えることができる
  4. 全く我慢ができず生活に大きな支障を与える

「3.」「4.」が重症と呼ばれるレベルとなり、皮膚科などの受診を強く薦めます。

多汗症の治療方法

医療器具
代表的な多汗症の治療方法について説明します。大きく以下の6つが治療方法となります。

外用薬:塩化アルミニウム 塗布した部位の汗腺へアプローチし発汗を抑制
ボツリヌス菌毒素(ボトックス)の注射 注射部位周辺で汗量を減少
イオントフォレーシス療法 直流電流を流して発汗を抑制
胸腔鏡下交感神経遮断術 汗を出すことを伝達する神経を遮断する
レーザー・超音波治療 汗腺を破壊して直接的に発汗を抑制
内服薬:プロバンサイン(抗コリン剤) 汗を出すことを伝達する「アセチルコリン」の働きを鈍化して発汗を抑制

①外用薬:塩化アルミニウム

塩化アルミニウム
よく用いられている多汗症の薬であり、汗腺へアプローチすることで発汗を抑制すると言われています。

効果がでない場合もありますが、20%ほどの塩化アルミニウムを塗布することで発汗が減るようです。部位を問わず、多くの多汗症の症状に対応することができます。

皮膚科の治療でも使用される制汗剤「デトランスα」

デトランスα
画像引用元:デトランスα 公式通販サイト

多汗症の薬として制汗剤のデトランスαも用いることもあります。塩化アルミニウムの濃度は25%。脇汗用に使用されることが多いですが手汗用もあり、多汗症の全身治療に使用可能です。

②ボツリヌス菌毒素(ボトックス)の注射

ボツリヌス毒素を注射すると、注射箇所周辺の汗が減少します。
そのため、直接的に発汗を抑える目的で局所性多汗症の治療に用いられています。特に脇の治療に用いられることが多くなっています。ただし、保険診療の対象外となっており、高い費用が必要となります。

③イオントフォレーシス療法

多汗症の症状が手のひらや足に出る場合に用いられている治療法です。電流を流すことで一時的に発汗を抑制します。ただし必ず効果が出るものではないこと、効果を維持するために頻繁に治療を行わないといけないなどの制約もあります。

④胸腔鏡下交感神経遮断術

汗を促す交感神経を直接遮断することで発汗を抑制する治療法となります。全身麻酔をして手術を行うことになります。

個人差はありますが、生涯発汗を抑えることができた事例もあり、今のところ多汗症の最後の砦となる治療といえます。対象は日常生活に大きな支障が出ているほどの重症患者が多いのも特徴です。

⑤レーザー・超音波治療

汗腺を直接レーザーで壊して汗を出さなくする方法です。美容整形や美容外科でよく用いられている治療法です。保険診療の対象外となるため、こちらも費用が高くなってしまう傾向ではあります。

【私のイチオシ】ウルセラドライ


美容外科整形外科川崎中央クリニック公式HP
画像引用元:美容外科整形外科川崎中央クリニック公式HP

多汗症の治療をするためのレーザー療法は色々とありますが、今注目されているのが高密度焦点式超音波治療である「ウルセラドライ」です。

おすすめしている理由は、メスで切ることもなく、傷や身体への負担を最小限に抑えられるからです。前立腺がんの治療にも用いられていることもあり、局所的に対応が可能というメリットがあります。

⑥内服薬:プロバンサイン(抗コリン剤)など

交感神経末端から、神経伝達物質であるアセチルコリンが分泌されると発汗につながります。このアセチルコリンの分泌を邪魔するのが、「プロバンサイン」です。身体の中から治療を行うため、多汗症の全身治療も可能。ただ、あくまでも内服薬なので、尿の出が悪くなるなどの副作用もあります。

まとめ

多汗症は基本的に皮膚科で治療することになります。ですが、多汗症の部位によって診てもらう科も変わってきます。ケースによっては、多汗症専門外来を利用することも視野にいれると良いでしょう。

また、治療方法は大きく6つの方法があり、多汗症の症状や状況によって変わってきます。いずれもおすすめの治療法となるため適材適所で対応できるように、医師とよく相談することが大切です。

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